塗料にシンナーを混ぜる理由とは
本記事では塗料にシンナーを混ぜる理由について紹介します。
床塗料に限らず塗料全般において塗装に際して塗料にシンナーを入れる場面が
しばしばありますがなぜ必要なのかを説明してきます。
1.シンナーとは
塗料におけるシンナーとは塗料を薄めるための希釈液になります。
尚、塗料を薄める主な理由は以下の2つになります。
(1)粘度を下げて塗りやすくする
前述の通り、シンナーは希釈液の役割を担っております。
塗料には粘度があるのでローラー等でそのまま塗装すると塗料がきれいに広がらずに手間がかかる場合があります。
塗料をシンナーで希釈することで粘度が下がりきれいに塗装しやすくなります。
また、希釈率は使用する塗料および塗装方法により異なってきます。
※希釈せずに使用する塗料もあります。
それらについては塗料のカタログ、製品説明書に記載されています。
塗料を希釈する際はそれらを確認したうえで適正な量で希釈しましょう。
(カタログ記載例(日本特殊塗料 ユータックR))
※上記写真赤枠部の通り塗料により希釈するシンナーも異なるので事前に確認が必要です。
(2)乾燥速度を調整してで仕上がりをきれいにする
高湿度(約80%以上)下で塗装した場合に乾燥が早いと塗装面が白くぼけて、
光沢がなくなり仕上がり不良になることがあります。
その際に乾燥速度を調整する遅乾型シンナーを用いることで乾燥を遅らせることできれいな仕上がりになります。
2.種類
シンナーにはいろいろ種類があります。
前述の通り、塗料により希釈時に使用するシンナーも異なるのでこちらもカタログ、製品説明書等で事前に確認しましょう。
以下は当サイトで取り扱いしているシンナーになります。
(1)塗料用シンナーA
弱溶剤系の塗料を希釈する際に使用します。
溶剤系より臭いが少ないです。
希釈できる製品例)ユータックRマイルド、床優美
(2)アクリルシンナー
アクリル樹脂の塗料を希釈する際に使用します。
アクリル樹脂の塗料は指定の希釈量が多い傾向があります。
※アクリル樹脂でも弱溶剤系の塗料の場合は希釈できません。
希釈できる製品例)ユカロック1000番級、ボウジンテックス#1000
(3)エポキシシンナー
エポキシ樹脂の塗料を希釈する際に使用します。
※エポキシ樹脂でも弱溶剤系の塗料の場合は希釈できません。
希釈できる製品例)ユータックE-40、密着!!油まみれでも
(4)ウレタンシンナー
ウレタン樹脂の塗料を希釈する際に使用します。
※ウレタン樹脂でも弱溶剤系の塗料の場合は希釈できません。
希釈できる製品例)ボウジンテックス#5000U、エポロフロアーU
(5)ラッカーシンナー
ラッカー系の塗料を希釈する際に使用します。
また、希釈材としてだけでなく、刷毛など塗装道具の洗浄や既存塗膜判別にも使用できます。
※既存塗膜の判別方法は情報コラム「既存の塗膜を確認するには」でも紹介しております。
3.まとめ
今回は塗料にシンナーを混ぜる理由ついて紹介しました。
塗料および塗装方法によりシンナーの種類、希釈量は異なってきます。
上記で説明した通り、塗料のカタログや製品説明書を事前に確認した上で
適正なシンナーを用いて適正な量を希釈するようにしましょう!
本記事で紹介した商品ページリンク
当サイトのおすすめコラム
・汚い床でもこれでピカピカ! :塗床や長尺シートの汚れを高圧洗浄並みの洗浄力できれいにする洗剤
・油っぽい床に挑む! :油が浸透した床でも手軽に塗装できる塗床材について
・手持ちの工具が攪拌機に! :インパクトなど電動工具に装着することで攪拌機として使用できる撹拌棒
・塗料選定は慎重に! :過去に発生した床塗装の失敗事例
・コンクリ汚れはこれでピカピカ! :コンクリートの汚れを高圧洗浄並みの洗浄力できれいにする洗剤
・コンクリートの質感を活かす!! :コンクリートの風合いを生かしつつ躯体を保護するクリヤー塗料
以上になりますがご不明なあれば問合せ受付もしておりますのでご連絡頂ければと思います。