既存の塗膜を確認するには
本記事では塗替え時の既存塗膜を判別する方法を紹介します。
既存塗膜の判別は床塗料を選定する際に必要になりますので参考にしてもらえればと思います。
1.既存塗膜の判別とは
塗替えに際して床塗料には既存塗膜の相性があり、合わないと早期の剥がれ、劣化につながります。
既存塗膜を判別することで相性の合わない床塗料を選定しまうことを未然に防ぐことができます。
本コラムでは床塗料の水性、油性の判断方法を説明します。
尚、判別結果により、選定できる床塗料は以下の通りになります。
既存塗膜が水性だった場合 :水性の床塗料
既存塗膜が油性だった場合 :水性の床塗料、油性(溶剤)の床塗料
※判別結果が水性の床塗料だった場合、油性(溶剤)の床塗料(上塗り材、下塗り材共に)の選定はお控えください。
2.判別方法
判別方法は既存塗膜にラッカーシンナーを付けることで確認可能です。
手順については以下の通りになります。
(1)準備するもの
準備するものは以下の通りになります。
①ラッカーシンナー ※当サイトではロックペイント ラッカシンナーを使用しております。
②捨ててもいい布 ※結果が判別しやすいように白めのものがいいです。
(2)既存塗膜にラッカーシンナーをつける
既存塗膜にラッカーシンナーを1滴ほどつけて数分(5~10分程度)放置します。
※1 検証に際しては目立たない箇所で行うようにしましょう。
※2 一度検証した箇所はもとには戻りません。
(左 :水性床塗料 ※水系ボウジンテックスアルファ 、右 :油性床塗料 ※ボウジンテックス#1000)
(3)ラッカーシンナーふき取り
数分経ったら準備した布でラッカーシンナーをふき取ります。
(4)結果
結果は以下の通りになります。
①既存塗膜が水性の床塗料の場合
シンナーをふくんで膨れ上がる。
強くこすると消しゴムのかすみたになります。
(左 :水性床塗料につけたラッカーシンナーをふき取った 、右 :シンナーを垂らしたところを強くこすった)
②既存塗膜が油性の床塗料の場合
既存塗膜が溶けて色が布に付着する。
(油性床塗料につけたラッカーシンナーふき取った)
※ただし、こちらは床塗料の樹脂成分により現象が異なります
アクリル樹脂 :上記の通り。 ←本コラムで試している油性塗料はこちらの樹脂になります。
エポキシ樹脂、ウレタン樹脂 :なにも起きない。
3.まとめ
上記により、既存塗膜を判別することで相性の合わない床塗料を選定しまうことを未然に防ぐことができます。
また、本検証に必要なアイテムも少なく、低コストで行うことができます。
検証内容も難しくないので塗装経験がない方でも実施できます。
床塗料選定の際は是非、お試しください!!
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以上になりますがご不明なあれば問合せ受付もしておりますのでご連絡頂ければと思います。